2007年2月10日土曜日

バレンタイン特集3 カイガラムシとチョコレートの意外な関係

 カイガラムシといえば、園芸家の大敵。親のカタキ~と、こそぎ落としたり、殺虫剤まいたり、ご苦労されている人も多いのではないでしょうか?このカイガラムシですが、意外や意外、チョコレートとは、とても密接な関係があるんです。

 みなさん、もしお手元にチョコレートの包装紙や箱をお持ちなら、裏の成分表をご覧ください。きっと「光沢剤」という記載があります。もし、その記述がないとすれば、けっこう高級な生チョコか、冬季限定メルティッド・チョコレートではありませんか? 
 名前の通り、チョコレートの表面をコーティングし、光沢をだすものなんですね。例えば、明治の「チョコレート効果」なんてみると、もうプスチック状態のテカテカです。
 さて、光沢剤とは何か?疑問に思い調べてみました。すると、「シェラック」という物質であることがわかりました。では、「シェラック」とは何かとさらに調べてみると、なんとこれ、「ラックカイガラムシ」が、原料だということがわかりました。この「ラックカイガラムシ」を煮炊きして、いろいろとお薬入れて、精製した樹脂なんですねぇ。いやいや、一気にカイガラムシさんが、お友達に思えてきました。

 考えてみると、カイガラムシさんに水や殺虫剤をかけてもはじいてしまいます。それがこの樹脂のおかげだったんですね。カイガラムシさんが水をはじくように、チョコレートにも撥水性を持たせ、湿っけたり、べとつかないようにしているというわけです。
 このカイガラムシさんの樹脂「シェラック」は、チョコレート以外にも、キャンディーや果実の光沢剤としても使われています。

 これを知ったみなさんは、きっとカイガラムシさんをもっと身近に感じて頂けるのでは。カイガラムシを思いながら、チョコレートを口にする・・・。身近な自然と一体になる喜び。すてきなことですね。

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